本番での活動

学術全体オリエンテーション

ST本番における学術活動の始まりに、本学術活動のオリエンテーションを行います。 ここでは、まず学術部門長から参加者に本学術活動全体の趣旨・目的の説明を行います。 そして、各分科会の日本とタイの担当者は、それぞれの分科会におけるテーマの趣旨を説明したうえで、 事前分科会での成果を報告し、同時にST本番における各分科会の論点および目標の提示を行います。 これにより、学術活動参加者全体で、学術活動全体の趣旨・目的の認識、 および各分科会のテーマの趣旨・論点・目標の認識を共有します。

分科会

本学術活動のメインとなるのがこの分科会です。 少人数のグループに分かれ、数日間かけて各分科会のテーマについてのディスカッションを進めていきます。 加えて、このディスカッションを有意義なものにするために、社会見学を行ったり、 あるいは有識者の方をお招きして各分科会テーマに関するご意見をお伺いしたりします。

ディスカッションでは、日本とタイの法学生はまず、社会的・文化的・経済的・法的な背景の違いに対する相互理解を築いていきます。 また、自らに関連する利害関係を含む身近な社会問題に関し、自分とは異なる様々な意見や主張と接することで、 自分の考え、あるいは自分の国の立場から見た考えを通すだけでは問題解決に至らないということを認識し、 多様性認識の重要性を理解します。 そして、そのような多様な意見や主張を踏まえたうえで問題解決へ向けて建設的に議論を進めていくなかで、 いかなる偏見にもとらわれずに他者の意見を論理的に受け止め分析し、 そのうえで自分の意見や主張を相手に正確に伝えるような能力を獲得していきます。 こうして、参加者には法学生としての総合的な成長につながる経験が与えられます。

また、分科会のテーマに関連した施設に実際に見学に行くことで、それぞれの分科会が扱う社会問題についての問題意識を、 現状を直接知るという形で深めます。 あるいは、ディスカッションの合間に各分科会のテーマに詳しい専門家の方をお招きし、 それぞれのテーマについてのご見解や、ディスカッションの内容についてのご意見を述べていただきます。 これらの取り組みにより、各分科会のディスカッションの内容が、学生だけの意見による閉ざされたものではなく、 社会の現状や専門家の方のご意見も踏まえたより深いものになることを目指します。

以上のような活動によって、本学術活動の参加者は、日本とタイが互いに利害関係を有する社会問題の解決に向けての方向性を、 相互理解と多様性認識に基づく法的視点からの議論・考察によって導き出します。 そして、そのような問題解決への方向性の認識を、国境や様々なバックグラウンドの違いを超えて共有します。

Progress Report(学術全体発表会)

学術発表会とは、分科会形式の学術活動の締めくくりであると同時に、 本学術活動の成果を社会に発信していく一般公開の発表会でもあります。

各分科会は、これまでの分科会ごとの活動の成果を、学術活動の参加者全体や一般の来場者の方々に発表します。 これにより、各分科会の扱う社会問題の解決に向けた方向性が参加者全体で共有されます。 同時に、そのような成果の社会への発信が、現実の社会問題の解決に貢献するものとして社会に還元されることを目指します。

意識調査(2回目、3回目)

学術活動参加者全体を対象に、学術全体オリエンテーションの後に2回目の意識調査を、 学術全体発表会の後に3回目の意識調査を実施します。 どちらの意識調査も、日本の法学生はタイに関して、タイの法学生は日本に対して、どのような現状認識を持っているのか、 自分の所属する分科会のテーマについてどのような問題意識を持っているか、 他の分科会のテーマについてどのような問題意識を持っているかなどを調べます。

これらの2回目・3回目の意識調査の結果と1回目の意識調査の結果を比較することで、 学術活動参加者の現状認識や問題意識などが変化したのか、変化した場合はどのように変化していったのかを、 事前準備開始時・本番での学術活動開始時・学術活動終了時の3点における調査から分析します。 これを通して、今回の学術活動における事前分科会やST本番でのディスカッション、社会見学、専門家の方との触れ合いなどが、 参加者に多様性認識への理解や論理的思考の獲得などをもたらしたかどうか、 また、日本とタイに共通する社会問題の解決へ向けた方向性への認識が参加者同士で共有できたかどうかを探ることが、 この一連の意識調査の狙いです。